美白化粧品の自主回収について考える。



大手化粧品メーカーの美白化粧品が自主回収になりましたね。


【カネボウ】 お詫びと自主回収についてのお知らせ
http://www.kanebo-cosmetics.co.jp/information/

カネボウ「美白」54製品を自主回収
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130704/k10015794181000.html

カネボウ再発防止へ社内態勢整備
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130705/t10015817281000.html


女性が紫外線対策に熱心になるこの季節に「大手メーカーが美白化粧品の自主回収」ということで、非常にショッキングなニュースでした。

昨日夜のニュースの時点では、被害にあった方は三十数名で多くの方が回復されているとのこと。

また、

カネボウ「美白」54製品を自主回収
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130704/k10015794181000.html

こちらの記事によると、3ヶ月〜半年、または化粧品の使用をやめれば少しずつ色は戻ってくるはずとのことです。ご本人には辛い期間になることもあると思いますが、一生付き合っていかなければならないような後遺症が残らないようですので、まだ不幸中の幸いではないかと。


ニュースをネットで目にしてすぐにどの成分にトラブルを起こす可能性があったのか、気になって対象製品の全成分表示を探したのですが、どのショッピングサイトも対応が早く、すでに削除されていて分からずじまいでした。

「ロドデノール」が原因物質の可能性と分かったのは、私は夜のニュースでした。

ロドデノールとは一体どんな成分でしょうか。



報道されている内容をまとめると、

・ カネボウが独自に開発した美白成分
・ 厚生労働省から薬事法に基づく承認を得ている
・ 肌を白くする「美白効果」がある

とのこと。




ちょっとここで心配になったというか、誤解を招きそうだな、と思ったのは

肌を白くする「美白効果」

という表現です。


美白効果とは必ずしも肌を白くするものではありません。

化粧品における美白効果とは、主に3種類に分かれます。

1. メラニンの過剰な生成を抑える→しみ、そばかすを予防する
2. 作られた黒いメラニンを戻し、薄くする →肌が白くなる可能性がある
3. たまっているメラニンの排出を促す→肌が白くなる可能性がある


美白成分として有名な「アルブチン」「エラグ酸」「トラネキサム酸」などはざっくり分けるとすべて1のタイプ。

というよりは、「美白化粧品」と謳われてる製品に使われている「美白成分」は圧倒的に1のタイプの方が多いのです。


化粧品成分用語辞典2012によると、

ロドデノールは白樺やメグスリノキなどから得られる美白成分。
(中略)
ユウメラニン(黒色メラニン)を著しく減少させる効果もある。

とあります。

ロドデノールにはメラニンの過剰な生成を抑制する効果と同時に、メラニンを薄くする効果も持つようです。しかも、「著しく減少させる」とまで書いてありますからなかなかのものでしょう。



恐らくこの「肌を白くする(しみを薄くする、白くする)効果」を明確に持っていると言っても良いのは、今回問題になった「ロドデノール」以外に、「ハイドロキノン」くらいではないかと思います。

つまり、巷の美白化粧品の多くが「肌を白くする効果」は持たない。
※角質をケアすることにより、くすみがとれて肌色が明るくなることはある

ましてや、効き過ぎて肌が脱色してしまう可能性などは非常に低いと考えられます。


「ハイドロキノン」が2001年に使用可能になったのに対し、「ロドデノール」は2008年に認可を受けたばかりであることを考えても、成分そのものが新しいうえに、「美白剤」としては特殊なタイプのものではないかと思います。

美白化粧品=肌を白くする ではないし、むしろそうではない美白化粧品の方が多い。

ロドデノールとは「美白」の概念、仕組みが異なるため、他の美白化粧品を使用しても今回と同じようなことが起こるかといえば、「可能性は低い」のではないかと。

素人ではありますが、私はそう考えます。



昨晩のニュースで見たメーカーさんの会見では、ロドデノールを含む製品を使った多くの人に今回のような症状が出たわけではないようでした。

すでにお客様が購入して手元にあると見込まれる製品数が45万個、現在分かっている症状が出ている方が39人、ということですので、ものすごく単純計算すると、0.009%です。実際には延べ販売数はもっとあると思うし、これから症状を訴える方も増えてくると思いますが。

しかし、症状が出ない人の方が恐らく多いのですよね。

例の洗顔石けんの事故が症状を訴えた方が2000人弱、石けんは約470万人に販売されたとのことでしたから0.04%くらいの方に症状が出たことになります。

今回のケースでは、症状が出ている部位としては首が最も多く、次に手の甲、そして顔とのこと。

現時点ではメカニズムは全く分からないが、アレルギーか、紫外線との関係を研究したいというようなことでした。


美白化粧品を使うような方が、普段お顔にUV対策をしていないということは少ないでしょうから、

UV対策を怠りがちな首や手の甲に症状が多いのは、やはり紫外線との関係があるのかもしれませんね。


そもそも、化粧品の成分には紫外線を浴びるとよくない反応が出るものがあります。

例えば、ワセリンや酸化防止剤のBHAは紫外線が当ることによって着色する場合があるそうですし、防腐剤のパラベンは紫外線照射で肌老化を促進するという研究もあるようです。
(だからといって、パラベンが悪いとかそういうことではありません。なんでも、防腐剤のエリートはやはりパラベンなのだそうです)

また、柑橘系オイル(全てではない)が光毒性を持っているというのは、アロマがお好きな方ならご存知だと思います。


これは根拠がある話ではないのですが、私のエステティシャンとしての経験上から言っても、保湿目的成分以外の美白剤や抗老化剤が入った化粧品を使ったあとに紫外線を浴びるとヒリヒリしたり赤くなったことがある、というようなトラブルはよく聞くような気がします。

そもそも、美白剤や抗老化剤はやや刺激が強めと思われるものが多いし、人によって合う合わないもかなりあります。


私自身の体験としても、UVカット効果のないリップを塗って紫外線が強い時期に外出すると、口唇炎が著しく悪化します。

紫外線の影響だと思っていたのですが、UVカット効果のないリップを塗るくらいなら何も塗らない方がマシなんですよね。不思議です。

それに、刺激が少ないといわれるアルブチンですが、私自身は全く使えません。

塗った部分全体に細かい湿疹が出てしまって、アルブチンが含まれる製品を3メーカーくらい試したことがあるのですがいずれも症状の強弱こそあれダメなんです。

コケモモやらウルシやらに含まれる成分なので、モモとウルシにアレルギーがある体質のせいなのかな、などと考えていますが実際のところは分かりません。


とにかく、自衛策として化粧品を使ったあとは、素肌に紫外線を浴びないようにし、この時期は外出するならばお顔は日焼け止め(下地)+ファンデーション、首や腕、足などは日焼け止め、手はグローブでUV対策をした方が安心ではないでしょうか。



今後の予防のための原因追及は大切ですが、化粧品の事故についてはまず実際に症状が出ている方が速やかに救われることを願います。



*大急ぎで書いたため、関係の方に気づかいの足りない表現があったかもしれません
不快な思いをされた方がいらっしゃいましたらお詫び申し上げます




ロドデノールについて参考にした書籍はこちらです

化粧品成分用語辞典 2012,中央書院




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  • 2013/07/10 6:50 AM
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